『幸色のワンルーム』8巻を読んだ感想

はくり先生の『幸色のワンルーム』8巻を読んだ感想です。8巻に掲載されているあらすじの内容が記載されているので、ネタバレには注意してください。

『幸色のワンルーム』8巻の内容

『幸色のワンルーム』8巻は、次の5話で構成されています。

  • 44話
  • 45話
  • 46話
  • 47話
  • 48話

まずは各話のあらすじをご紹介します。

以下、ネタバレ含みます。

【ネタバレ注意】『幸色のワンルーム』8巻各話のあらすじ

44話

お兄さんの過去の少年時代のお話です。

赤ちゃんの時に捨てられ、ホームレスのとある男性に拾われ、ハルと名付けられます。

ホームレスの集落で生活をしていましたが、ハルが問題を起こしてしまい、ハルをかばった男性とともに集落を抜け出します。

45話

二人で生活を始め、ハルは青年と呼べる年まで成長しました。

ハルがバイトを始めて稼ぎ始め、家を借りて、男性と二人で生活を始めます。

器用に成長していくハルと男性の間に、溝ができていきます。

ハルを拾った男性がホームレスとなった過去の経緯をハルに語ります。

46話

ハルを拾った男性は、家を出て、不遇な少年の世話を始めてしまいます。

それを不快に思ったハルは、男性と距離をとってしまいます。

だんだんと二人が一緒に過ごす時間が短くなっていき、男性が家に帰って来る時間が遅くなります。

ハルは遅くなっていた理由が少年の世話をしていたからだと思っていました。

しかし、あることをきっかけに、男性の帰りが遅くなっていった理由が、男性が働き始めたことだと気づきます。

ハルは男性のことを誤解していたことに気づき、男性を迎えにいきます。

そこで見たのは、見知った服装をした男性が溺れて亡くなってしまっている光景でした。

ハルの過去の回想から戻り、幸からあのときの質問の答えが見つかったと告げられます。

幸はあの時の約束を破棄し、ハルと一緒に生きることを選びます。

47話

自殺しようとしていた女性に、松葉瀬と八代が接触し、女性に生きる道があることを伝えます。

ハルと生きることを決めた幸に、母の影が語りかけます。

母だと思っていたのは、過去の自分でした。

そして、ハルと暮らすために、生き続けることを決意した幸は、過去の自分と別れを告げます。

48話

八代から、松葉瀬は幸だけでなく、ハルのことも心配していると告げられます。

そして、家へと変えると、ハル・松葉瀬・八代の三人で男子会を開くことになります。

一方、警察では桐山巡査部長が、松葉瀬がかつて調査を依頼した車のナンバーに誘拐犯の手がかりがあることに気づいてしまいます。

『幸色のワンルーム』8巻を読んだ感想

ハルの過去話に加えて、幸がハルと一緒に生きることを決めたことが印象に残りました。

赤ん坊の時に捨てられ、ホームレスの集落で問題を起こしてしまったハルに、施設に行く道もあると伝える男性。

それに、大人は二度も俺を捨てるのかと告げ、豊かな暮らしよりも親の存在をハルは望みます。

一緒にいたい人と過ごせるということが、親に捨てられたハルにとって何よりも価値があったのでしょう。

しかし、男性と一緒に住むことができ、欲しいものを手に入れたはずでしたが、幸せな時間は長くは続きませんでした。

家を借り、言葉遣いも変わったハルは、男性は昔とは別人のようだと話します。

会社経営に失敗した男性は、ハルに大人面をしたかったといい、いまのハルに負い目を感じてしまうようになってしまいました。

幸せかと思った生活より、昔の生活の方が楽しかったと思えるようになってきたハルを見ていると、とても不憫に思えてしまいます。

そして、男性はハルの代わりを探すように、親から虐待を受けている少年であるトモヤと遊ぶようになってしまいます。

加えて、男性からトモヤと3人で暮らしたいという発言。

帰る家のない人の気持ちがわかるだろとハルに男性は言いますが、男性と二人の幸せな生活を望むだけだったハルとついに喧嘩をしてしまいます。

それから疎遠な生活が半年ぐらい続き、自身名義の通帳が勝手に作られていたことから男性が働き始めたことを知るハル。

ハルは男性を探しに生きますが、見つけた際には男性は溺れて亡くなってしまいます。

伝えたい気持ち・話したいことがあるのに伝えなれない、そして、一度の父さんと呼ぶことができなかったことを後悔するハルを見ているととても悲しい気持ちになってしまいました。

ハルが夕焼けを嫌いになったのは、夕焼けをみると亡くなった「父さん」を思い出してしまうからでした。

一緒にいるのが当たり前だった父さんを亡くし、ハルはなんのために生きるのかわからなくなってしまいます。

幸は、ハルは死にたいのではなく、生き続けても先がわからないため、誰かに肯定されたかったことがあの廃ホテルでの答えだと見出します。

幸にそれを伝えられ、ハルも自身がただ幸せになりたかっただけであることに気づきます。

二人は抱き合い、幸はハルに一緒に生きたいと伝えます。

そんな二人を見ていると、温かい気持ちに包まれます。

巻末には、9巻の予告があり、警察の手がついに幸に届くようなことが書かれています。

ハルは幸と過ごし続けることができるのか、9巻が待ち遠しいです。

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